2023.09.07
第6回 キッチンの寸法
第6回 キッチンの寸法
−使いやすい高さとは−
目次
1.はじめに
2.キッチの高さ
3.吊戸の高さ
4.キッチンの奥行き
5.キッチンの通路幅
6.まとめ
1.はじめに
キッチンシリーズの話もだいぶ進んできましたね。今回はキッチンの寸法についてお話しようと思います。
キッチンを設計していく時に、いくつかポイントとなる寸法があります。それは個人の体格、主に身長によって違ってきます。
この寸法によって使い勝手が変わってくるので、オーダーメイドで作るなら、是非自分サイズを追求してみてください。
又、システムキッチンでもサイズバリエーションのあるメーカーさんを選ぶのも一手です。
2.キッチンの高さ
キッチンの作業台の高さは使い勝手を左右する最も重要なポイントです
低すぎても、腰が痛くなったり、高すぎても肩が凝ったり、使いづらかったり。
自分の最適な高さを見つけてみましょう。
キッチンの高さは「身長÷2+5cm」で計算できます。
計算で出た数字を参考に、実際の高さを体感してみるのが一番良いと思います。是非ショールームや現在お使いの高さを図って見てみて下さい。
又、平均的には85センチが多く、身長が低めのヒトは80センチを目処に、高めの人は90センチを目安にしてみると良いでしょう。
3.吊戸の高さ
最近、ツジデザインではあまり採用しませんが「吊戸」の大きさ、設置高さも、使い勝手を左右するポイントのひとつです。
収納力が魅力な吊戸ですが、天井いっぱいまで作っても、結局取り出しにくく、開かずの扉となってしまうでしょう。
しかし「アイレベル」といわれる目線の高さは、とても使いやすいエリアですから、有効に使いたいところです。
ちょっとしたオープン棚を設けたり、意匠性のある小さな吊戸棚を設置してみるのもよいかもしれません。
また、少し高価ですが、昇降式のキッチン金具をつかった収納等もあります。
4.キッチンの奥行き
部屋の間取りやキッチンの型によって自ずと決まってくる寸法なので、あまりお客様にお聞きすることはありませんが、キッチンの設計のポイントの一つです。
65センチが主流ですが、アイランド型やペニンシュラ型等でダイニング側とオープンな繋がりの場合は大きめに70センチ以上にします。
キッチン側の油はねや水はねを防ぐためと、お皿を配膳したり、下げたり等のダイニング側から使いやすくするためです。
また、ダイニング側に収納を儲けたい場合なども大きめに設計します。
キッチンのタイプを考える時に一緒に決めると良いでしょう。
5.キッチンの通路幅
アイランド型やペニンシュラ型など最近主流の対面タイプの場合は、背面側の壁や収納との間の寸法がポイントになってきます。
一般的に80〜90センチと言われていますが、この寸法は個人の体格差ではなく、使い方によって変わってきます。
ツジデザインでは90センチを基本にプランによって調整していきますが、キッチンを使う人の人数が複数の場合や、冷蔵庫が奥にある等、人が後ろを通る事が多い場合は広めにしたりします。
前述のキッチンの奥行きと共に家のプランを考えていく時に一緒に検討していくべき大事な寸法です。
6.まとめ
いくつかポイントとなる部分を紹介しましたが、一つ一つの寸法は私達が考えます。お客様は是非自分の体で自分の使いやすい感覚を教えて下さい。オンリーワンのキッチンづくりのお手伝いをさせていただきます。
(書き手 辻香織)