ツジデザイン一級建築士事務所

辻のおはなしTsuji’s Blog

辻のおはなしでは、ツジデザインのプロジェクトの進捗や僕達の価値観にまつわるさまざまなコト、
モノについてとりとめなく書いていく小文です。
また、一般の方にわかりにくい用語の解説や家づくりのあれこれなどの知識も、
わかりやすくまとめていきます。

2016.09.02

第3回 キッチンワークトップ に使う素材

キッチンのおはなし

オーダーキッチンとラワン羽目板の天井

第3回 キッチンワークトップ に使う素材
−ステンレスか人工大理石かそれとも、、、−

目次

.はじめに

.素材の種類と特徴

.まとめ

 

1.はじめに

今回はキッチンで使う素材についてのお話です。使う素材は キッチンワークトップ 部分と面材(扉や側面)の部分で使い分けますが、中でも天板の素材は種類も豊富で迷いやすいところです。今回は天板に使う素材を中心にお話していきます。

2.素材の種類と特徴

■ステンレス

ツジデザインでもよく使うバランスの取れた素材です。
業務用キッチンのイメージも強く、面材も全てオールステンレスで!なんて憧れる方も多いのでは。
耐水性、耐久性、耐熱性に優れ、手入れもしやすく、コスト的にも取り入れやすい素材です。シンクとの一体成型も可能で継ぎ目のないワークトップは見た目もよく、手入れの負担も小さくなります。
デメリットといえば、使用していく中で、水垢や小さなキズがつきやすいところですが、最近は仕上げ加工を施すことで、目立ちにくくしています。又、錆びにくい素材ではありますが、絶対に錆びないわけではありません。使用後の乾拭きをするとよいでしょう。

 

■人工大理石

こちらはキッチンメーカーさんでよくみかける主なの素材の一つ。
”大理石”といっても大理石が混ざっているわけではありません。大理石に似せて人工素材で作られた素材です。様々な製法、種類がありますが、キッチンではおもに「アクリル系樹脂」タイプを使います。
耐水性、耐久性に加え、加工性がよく、色のバリエーションが豊富なのが特徴です。
シンクだけステンレスにしたり、シンク共一体で成形したりもできます。
メンテナンスも容易で通常のお手入れで問題ありまんが、調味料などはシミになりやすいので手早く拭き取ることが重要です。
又、耐熱性は若干弱く、熱い鍋やヤカンの直置きはオススメしません。

 

 

■天然石

その字のごとく「本物」の自然素材です。キッチンでよく使う素材としては「御影石」や「大理石」があります。
耐久性、耐熱性に優れた素材で、人工物にはない質感や重厚感が特徴です。
熱伝導率が低いためお菓子作りをされる方にも人気があります。
しかし耐汚染性、耐薬品性が弱く、お手入れに気をつける必要があります。大変硬い素材でもあるため、食器の取り扱いにも充分注意が必要です。
又、大変重く加工が、搬入が大変なため施工費が割高になりやすいのがデメリットです。

 

 

■人造石

最近注目を浴びている素材で、水晶を主原料に樹脂などを合成した素材です。「エンジニアドストーン」「クォーツストーン」等と呼ばれています。
水晶を多く含むため、先述の人工大理石より、天然石に近い質感を得ながら、天然石のデメリットであった加工性を改善し軽量化した素材です。
もちろん、耐水性、耐久性、耐熱性にも優れています。
良いことづくめの素材ですが、デメリットも有ります。天然石同様に大変硬いため、食器の取り扱いに注意が必要な事、継ぎ目が出来る事、まだまだ、コストが高めな事です。
ほかの人とはちょっと違うキッチンをお探しの方にオススメです。

■メラミン

家具や什器にはよく使われる素材で、合板などの基材にメラミン化粧板を表面に接着して成形します。コストも良心的で他の素材にはない豊富な色柄がメリットでも有りますが、若干熱には弱い傾向のため取り扱いには注意が必要です。キッチンの天板にはあまりオススメしませんが、お手入れが容易のこともあり、扉や側面には採用することも有ります。

■タイル

カントリー風やナチュラルカフェ風のインテリアが好みの方には根強い人気の素材です。タイル自体は耐水性、耐久性、耐熱性にも優れ、色柄も豊富な素材ですが、目地の部分がどうしても手入れをこまめに必要がありデメリットであります。
汚れにくい、キッチンの側面や背面にインテリアのアクセントとして使うのが良いかもしれません。

■木

外国のインテリア本にはよく見かけるワークトップ素材でナチュラルな雰囲気が魅力的ですが、なかなか実用的とは言えません。
木と言っても無垢材、集成材、積層合板等ありますが、やはり耐水性、耐久性、耐熱性に劣ります。天板の素材と言うよりは、扉や側面に使ったり、収納カウンターに使ったりが多くツジでもよく採用します。
家具のような部屋全体のインテリアに馴染むキッチンを考えている方にオススメの使い方です。

■モルタル

最近、おしゃれインテリア雑誌でも見かけるモルタルキッチン。
クールで男前な素材感が人気ですが取り入れるときは少々気を使います。本来のモルタルそのものではヒビが入りやすく、汚れも染み込みやすいと、手入れにも大変気を使い、キッチンの天板には少々向きません。そもそも現場施工が中心となりコストも嵩みがち。
しかし最近では表面強度と弾性を改善した薄塗りセメント材がでてきて、キッチンでも取り入れやすくなりました。MDF等反りにくい材料で下地を組み、その上にセメント剤を塗ります。さらに表面保護材を塗って、耐水性、耐汚性を高めます。
まだまだ他の素材に比べると性能は劣りますが、他にはないデザイン性で個性を出すのも良いかもしれません。

 

3.まとめ

それぞれの特徴はわかりましたか?
どの素材がお好みでしょうか?ステンレス、人工大理石、人工石、天然石、このあたりから選べば、性能的には大きな問題はないかと思います。天板と扉の素材の組合せでイメージも異なってきますので、部屋のインテリアに合わせて選んでみるのも良いかもしれません。
実のところ、ツジで建てられるお客様はキッチンのワークトップ素材で悩まれることは少ないです。
皆さん、キッチンはコレ!と思い描いていらっしゃるのですね。その夢が形になるよう、こちらもアドバイスさせていただきます。(書き手 辻香織)

■次回予告
第4回 キッチンの設備機器
”IHですか?ガスですか?”

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