2019.04.01
羽島市勤労青少年ホーム
20世紀初頭、ル・コルビュジェに師事し日本にモダニズム建築を芽吹かせた建築家、坂倉準三。羽島市の千代菊酒造創業者の四男ということもあり、岐阜にもいくつかの建築を残しています。
羽島市役所もその一つですが、実はそのすぐとなりにも小さな建築が。それが今回の羽島市勤労少年ホーム。
残念ながら4月から解体されてしまうのですが、今回はその最後の見学会が行われました。
当時オリジナルのままのハイサイド窓
モデュロールで決定された開口高さとモデュロール人間になった水野さん。
ガーゴイルと後年取り付けられた亜鉛鉄板製の箱樋。
二階は杉板型枠表しのまま、打ち込みの木毛板。庇とサッシ、軒天の収まりで白米が食えます。
近年多くの名作建築が取り壊すのか保存するのかで揺れています。保存するには莫大な維持費もかかる。
建築は経済活動と密接に関わっていて、単純な感情論での保存運動だけではなかなか難しいと感じさせられます。
この建築は、記録し記憶するというスタンスで、いわばお見送り会が開かれたわけですが、これも一つの保存の形なのかな。
最後に会えてよかった。