2024.09.06
第1回 キッチンレイアウト について(再掲)

第1回 キッチンレイアウト について
−我が家にはどの キッチンレイアウト がいいの?−
目次
1.はじめに
2.キッチンプランの種類
3.それぞれのプランのメリット、デメリット
4.我が家にあったプランを選ぶには
1.はじめに
このキッチンシリーズでは何回かに分けて、キッチンに関するプランや、設備機器、素材のことなどお話をしていこと思います。これから家づくりをしていく方に少しでもお役立つような内容になればと思います。
第1回目は「キッチン」の基本的なプランについてお話していきます。
オーダーキッチン をお考えの方にも参考にしていただけると思います。
2.キッチンプランの種類
プランの種類はキッチンとダイニングやリビング等他の部屋との関わり方、並び方によって分けられます。キッチンの計画をするにあたって最初に考えることの一つで、家全体の間取り計画にも関わってくる大事なところでも有ります。
■クローズ(独立)プラン
キッチンだけで一つの部屋になっているタイプです
ダイニング(食堂)に隣接していることが多いですが、壁で間仕切られています。調理をする事に特化したプランでも有り、巣篭もり感、「私の城」感の高いプランです。
■セミオープン(対面)プラン
キッチンがダイニングやリビングに向かって配置され、腰壁や垂れ壁などで間仕切られるプランです。
昨今の主流で、多くの方がこのプランを選ばれます。
キッチンとしての独立性を保ちながらも家族とのコミュニケーションが取れる事が人気の理由です。
■オープン(壁付)プラン
ダイニング等と一体化したキッチンプランで壁に向かってキッチンを配置するプランです。
省スペースが魅力的で調理に集中しつつも、家族の気配を感じる事ができるプランです。
3.それぞれのメリットとデメリット
それぞれ、メリットもあればデメリットもあります。それぞれの特徴を見比べて、自分にあったプランを考えて見ましょう。
■クローズ(独立)プラン
- メリット
・調理に集中できる
・匂いや音、汚れ等を最小限に留める事ができる
・急な来客や食事中にキッチンの散らかりが気にならない
・小さな子どもやペットにとって危険なキッチンに近寄らせない - デメリット
・配膳の動線が長くなりがち
・調理中は家族とのコミュニケーションがとりにくい
・窓が小さく、暗くなりがち
・部屋として一つ必要になり、家全体の床面積が大きくなる
・匂いがこもりがちで換気に注意が必要
■セミオープン(対面)プラン
- メリット
・家族とコミュニケーションがとりやすい、目配りがしやすい
・部屋を見渡すような開放感があるプランがしやすい
・手元を隠せば、ある程度の散らかりは隠せる - デメリット
・匂いや音、汚れが部屋に充満しやすい
・配膳の動線が長くなりがち
・プランによっては広いスペースが必要
■オープン(壁付)プラン
- メリット
・省スペースでプランできる
・ある程度調理に集中できる
・配膳の動線が短い
・ダイニングとの一体感が大きい
・広々と動ける
・明るい - デメリット
・家族に目配りがし難い
・匂いや音、汚れが、部屋全体に充満しやすい
・急な来客や、食事中にキッチンの散らかりが目につきやすい
4.我が家にあった キッチンレイアウト を選ぶには
それぞれの特徴はわかったけど、いざ選ぶとなると迷ってしまう。
そんな方も多いかと思います。
判断基準の一端としては、家の広さや間取り、予算、常に料理に関わる人数、掃除の頻度などがありますが、一番大事なのは「楽しく暮らせるか」です。
くつろぎの場に家事の場を持ち込みたくないのか?
子どもや家族と会話をしながら家事をしたいのか?
家族や仲間とワイワイと作業したいのか?
これは家造り全体にも共通して言えることでも有りますが、それぞれのデメリットは人によっては気にならに事だったり、少しの工夫で改善されることも多くあります。
一つ一つの特徴にとらわれず、キッチンで何をしたいのか?そこでどんな暮らしを家族と営みたいのか?
それを私達設計士に教えて下さい。
「楽しい暮らし」作りのお手伝いをさせていただければ幸いです。
(書き手 辻香織)