岐阜の建築設計事務所ツジデザインの辻です。

時間を経た美しさについて

あつまる。にわ。かたち。の郵便受け。真鍮と木で造られ5年を経た結果、表面には細かい傷や変色が見受けられます。
新品の時の輝きは既にありませんが、それが何故か心に響きます。これこそが、時間を経て生まれる美しさであり、モノに宿る歴史と人々の生活を感じさせる魅力の一つです。

 

傷、汚れは本当に忌むべきものなのか

竣工直後、まっさら住宅。とても良いですね。しかし、時間は必ず万物に平等に作用します。
多かれ少なかれ、かならず変化は訪れます。

傷や汚れは本当に忌むべきものなのでしょうか。少しやれたレザーのハンドルを握るとき、いつもそれを考えます。

 

金継ぎや、侘び寂び

日本の文化には、「金継ぎ」という伝統的な修復技術があります。割れた陶器を漆と金で繋げ、その傷を美しい装飾として見せるこの技法は、傷を隠すのではなく、その存在を受け入れ、その一部として尊ぶ思想を表しています。
同様に、「侘び寂び」は、完全さや豪華さよりも、不完全さや簡素さに美を見出す哲学を示しています。
この美意識の奥底は、私たちの魂の奥底に刻まれている気がします。

 

住宅は永く使うため変化を受け入れ愛でることも必要

住宅もまた、時間と共に変化します。
しかし、住宅は私たちの生活の一部、日常の舞台であり、時間と共に共に成長する存在です。
その変化を受け入れ、それを愛でることで、我々の生活はより豊かで感動的なものになるでしょう。

私たちは、常にそうした時間の変化に耐えうる建築を作りたいと考え、設計活動をしています。

こちらの住宅「あつまる。にわ。かたち。」は、常に見学可能です。
お気軽にお問いあわせください。

 

岐阜の建築設計事務所、株式会社ツジデザインは住宅を中心に、建築の設計監理を行っています。

新築、リノベーション、テナントに限らずお気軽にご相談ください。

愛知、岐阜、三重を中心に、全国どちらでも対応可能です。

フラット35S、長期優良住宅、ZEHなども。