2016.12.10
断熱のおはなし。HEAT20について。
断熱建材協議会主宰のHEAT20セミナー&断熱施工技術講習会に参加してきました。
住宅の断熱性能は年々要求される性能が上がり続けています。
現行の断熱基準は平成25年基準ですが、これも平成11年のいわゆる「次世代省エネ基準」が元になっています。
2020年には上記基準が義務化され、「こうこうこういった断熱材をつかえばクリアできますよ」と簡易に規定される仕様基準も移行期間を経て、「外の寒い気温に接する面、屋根とか外壁の熱の伝えやすさをきちんと計算しなさいよ」という性能基準に一本化される予定です。
ツジデザインでは、熱の逃げやすさを計算(外皮平均熱貫流率Ua値)して、性能基準でいわゆる断熱等性能等級4をクリアしています。
HEAT20はその基準よりさらに高い要求をクリアするために民間主体で策定された技術的提言です。
今回の講習会は、どうしてこうした具体的な数値を策定し、その具体的な根拠を示し、そのためにどのような設計、施工、監理が必要なのかを聞いてきました。
当然、2020年に義務化される断熱性能のさらに高い性能を満たすためには、それなりのコスト増は発生しますが、コスト増と性能のバランスのとれたG1基準と、ゼロエネルギーハウスに準ずる高い性能を持ったG2基準とのふたつが用意されており、フレキシブルな運用も可能なよう設計されているようです。
HEAT20はあくまで民間からの技術的提言なので、これが義務化されるわけではありませんが、一つの目標値として今後活用していきたいですね。
デザインと性能のバランスのとれた、良い建築を作っていきたいですね。