用途 | 住宅 |
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概要 | 新築 |
敷地面積 | 60坪 |
延床面積 | 28.5坪 |
完成 | 2016年2月 |
敷地は近年急速に宅地化しつつある市内の一角。この敷地も東と南に低層アパート、北は位置指定道路をはさみ宅地、西も道路を挟んで大型建築といった条件だった。
特に南は敷地境界いっぱいに自転車置場やタンクが並び、不特定多数が頻繁に出入りする悪条件。
そんな中でのクライアントからの要望は、カーテンが必要無い明るい家。
プランはほぼ真四角にした建物の中心に 螺旋階段 を配置し、南北に土間を通す。その土間と階段を中心として、東を主室、西は水廻りと明快に分割した。
螺旋階段であがった2階はいわゆる個室は望まれなかったので、オープンスペースとし、高低差で柔らかく領域を分けた。
唯一周囲に開いている北側は、庇を2mはねだし、軒下空間をつくりあげた。ここで、周囲の住民との交流が起こることを望んでいる。
問題の採光については、屋根のすぐ下に360度ぐるりと窓を周らせた。高い位置にある窓なので、生活道路や自転車置き場からは見られることがなく、かつ採光は充分とることができた。
コストも限られていたため、内装の仕上げもラワン合板の素地まま、天井も仕上げる必要がない木毛セメント板をそのまま張り上げた。
キッチンもミニマムで良いと合意が得られたため、モルタル仕上の簡素なものとした。
収納も少なく、個室も無い。住み手の力量が問われる住宅だが、楽しく住みこなしていただいているようで、設計者としても嬉しい。ぐるりと周るハイサイド窓とぐるりと周る螺旋階段、さらにクライアント様の名前から1字いただいて周のいえとした。
<規模>
木造2階建
<仕様>
屋根:ガルバリウム鋼板
外壁:ラスモルタル無塗装
主室床:杉足場板
主室壁:ラワン合板無塗装、一部砂漆喰左官仕上げ
主室天井:木毛セメント板
キッチン:オリジナル
同じ外壁仕上げの住宅:あつまるにわかたち
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