2022.11.27
すずめの戸締り
岐阜の建築設計事務所ツジデザインの辻です。
映画とかの話。
新海誠の新作、 すずめの戸締り 見てきました。
物語は九州の過疎の進んだ町にある廃墟で主人公のすずめが不思議な扉を開けてしまうところから始まる。扉は要石で封印されていた、「ミミズ」とよばれる禍いが這い出る現世と隠世の境界。
扉を閉ざす能力を持つ青年とすずめの扉を締める旅が始まる。
「君の名は」では彗星の衝突による破滅
「天気の子」ではやまない雨による都市水没
この10年、常に災害を描きつつ、それでもそれは常にメタファーで、直接的に現実の災害に言及するのは徹底的に避けてき新海誠。
今作の すずめの戸締り は、はっきりと311の数字を出してきて驚かされた。
登場人物のエピローグでの「人が忘れたころに、後ろ戸は開く」もわかりやすく災害に対する警告だったと思う。
おかえりなさい。ただいま。も作中繰り返されるセリフで、あの震災で朝の挨拶が家族との最期の会話だった人も多いなかでの、アンサーなのか。
まだ自分の中でもうまく消化出来ていない。
新海誠が次へ行こうとする新たな決意にも見えた。