ツジデザイン一級建築士事務所

辻のおはなしTsuji’s Blog

辻のおはなしでは、ツジデザインのプロジェクトの進捗や僕達の価値観にまつわるさまざまなコト、
モノについてとりとめなく書いていく小文です。
また、一般の方にわかりにくい用語の解説や家づくりのあれこれなどの知識も、
わかりやすくまとめていきます。

2016.09.29

第4回 キッチンの設備機器Ⅰ

キッチンのおはなし

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第4回 キッチンの設備機器Ⅰ
−IHですか?ガスですか?−

目次

.はじめに

.IHクッキングヒーター

.ガスコンロ

.海外ブランド

.まとめ

 

1.はじめに

キッチンには様々な設備機器が備わっています。調理機器、レンジフード、水栓、最近は食洗機も必須になりつつ有ります。
この中から今回は調理機器についてお話していきます。
調理機器はキッチンにおいて最も重要な設備の一つといってもよいのはないでしょうか?
ここで一つの大きな選択を迫られます。熱源を電気(IH)にするかガスにするかです。
どちらが良いのか迷われる方もいるのではないでしょうか?ツジデザインのお客様も4:6と拮抗してます。一つの傾向として、迷われる方は最終的にIHを。ガス派の方は最初からガス一筋です。

2.IHクッキングヒーター

 正式には「電磁誘導加熱」方式の調理器のことを指します。「Induction(誘導)」+「Heating(加熱)」から「IH」と略されます。
IHはそれ自体が加熱するのでなくプレートに入っている「コイル」に電流を流すことで発生する電磁力線の電気抵抗により「鍋」を暖める技術です。
そのため電気抵抗の大きな鍋ほど効率的にIHで使えて、電気抵抗の小さい鍋は使えません。ですから、「IHで使える鍋」「使えない鍋」ということが出てくるのです。
最近は「オールメタル対応」というものも出てきましたが、あくまで金属系の鍋のことで、電気を通さなない「土鍋」や「ガラス製」は使えません。

 

<メリット>

・掃除がしやすい
真っ先にあがる利点の一つでしょう。日々の家事仕事、少しでも楽な方がいいにきまってます。五徳など複雑な形のものは一切有りませんので、拭き掃除だけで完了します。
(けして汚れないわけではないので、掃除はしましょう)

・火加減の調整が簡単
最初は段階制のボタン操作に戸惑うかもしれませんが、慣れればこちらのほうが楽です。
弱火は2、中火は6 と決めてしまえば、いつでも同じ火加減で調理ができます。
”とろ火”も調整中に消えてしまった!なんてこともありません。
火力が弱いのでは?と心配されることもありますが、大丈夫です。
初期の頃の100Vでは不安でしたが、今は200Vが殆どで、充分な火力が得られます。

・キッチンが暑くならない
夏場のお勝手仕事、、、汗だくですよね。IHは火元が無いので暑くなりにくいです。
すなわち、エアコンの省エネにも繋がります。

・安全性が高い
これもよく言われるメリットの一つです。
直火がないので、服に着火したり、誤って触って火傷をしてしまったりというような事故は少なくなります。
高齢者や子供だけで調理をすることがあるご家庭には大きな利点かと思います。

<デメリット>

・停電時に使えない
近年災害時のリスク対策が言われますが、IHは電気を使用しているので、停電になれば使えません。カセットコンロを用意しておくなど、対策をしておく必要がでてきます。

・使える鍋に制限がある
特徴のところでもお話したように、IHは何でも使えるというわけにはいかないので、手持ちの鍋が使えない場合もあり、新たに揃える必要が出てきます。
以前は高額で、重量のあるものが主流でしたが、最近はホームセンターでも手軽に買えるようになってきましたし、”土鍋でご飯が炊きたい”方もIH対応土鍋なんていうのもあるようなので、それほど気を使うことはなくなってきてはいます。

・イニシャルコスト(初期投資)が高い
 IHクッキングヒーターは一般的にガスコンロより高額なものが多く、また200V電源が使えるように大きなブレーカーを入れる必要が有ります。
前述の鍋の買い替え等も含めると、若干、ガスよりコストがかかるのは否めません。

 

3.ガスコンロ

昔からある調理器具。特に説明もいらないかと思いますが、ガスの種類についてお話しておきます。
プロパンガスと都市ガスの2種類あります。それぞれ供給方法とガスの原料が異なりますが、調理の性能の違いはありません。ただし、同じガスコンロでも都市ガス用、プロパン用とあるので、ガス種の違う器具をそのまま使うことは出来ません。

■都市ガス

水道などと同じように道路に埋められているガス管を通じて供給されます。
ガス管が埋設されていない地区は残念ながら使えません。
災害時はガス管が損傷すると使えなくなったり、復旧に時間がかかる可能性があります。
液化天然ガス(LNG)が主原料で空気より軽いのが特徴。ガス感知器は天井近くに設置します。

■プロパンガス(LPガス)

ガスボンベを家庭に設置してそこから供給します。
定期的にボンベを交換する必要があります。
災害時でもガスボンベが無事であれば、残量分のガスが使えるので、コンロでの調理も可能(壊れてないことが前提です)です。非常時にいつもどおりお湯が沸かせるのは大変ありがたいですよね。
ガス事業会社が初期工事を負担してくれる場合が多く、初期費用が断然低いです。その代わり、ガス代は都市ガスに比べ高い場合が多くデメリットかもしれません。
液化石油ガス(LGP)が主原料で空気より重く、ガス感知器は床面近くに設置します。

 

それではガスコンロのメリット、デメリットをみていきましょう。

<メリット>

・調理器具を選ばない
もちろん手持ちの鍋をそのまま使えます。愛用の鍋を手放す必要はありません。

・イニシャルコストを抑えることが出来る
ガスコンロのほうが一般的に安価です。調理器具の買い替えもありませんので、IHにくらべコストを抑えることが出来ます。

・停電しても使える
災害時の心強いライフラインになりうります。

・直火を使うことで、直感で料理ができます
得意の(?)フライパン返しができます。

 

<デメリット>

・掃除がしにくい
年々、ガスコンロも清掃性を高めた製品が出てきて、楽にはなってきましたが、五徳があるかぎり、IHのフラットな機器には勝てません。

・直火のため、事故の危険性が高い
消してIHで事故がないわけではないですが、火を使うといということで、充分注意をする必要があります。消し忘れなどの注意をしてください。

・夏場は非常に暑くなる
直火があるため、食事の用意をするのが億劫になるほどには暑くなります。その分冬場は暖かいのですが。

・ 部屋の仕上げ材(壁と天井)に制限がでます。木材など、燃えやすい材料は基本使えません。
インテリアのイメージを考える時に影響してきますので、注意が必要です。もちろん、どんな条件でも、素敵にかっこ良く提案させていただきます。

4.海外ブランド

家づくりを考えている人の中には海外ブランドのキッチン製品を夢見ている方もいるのではないでしょうか?
日本で使える海外製品は多くはありませんがほぼ、IHクッキングヒーターです。ガス派の方は国内メーカーで検討してください。(なくはないですが、実用的ではありません)
海外製の特徴としては機能がシンプルでデザインが洗練されていることでしょう。
国内メーカーには便利すぎる過剰な機能が満載ですが、海外製はシンプルです。機能がシンプルだから、操作盤も必然シンプルです。シンプルすぎて「魚焼きグリル」はありません。余計なものがないとデザイン性も際立ちますね。
アフターケアも代理店、直営店しっかりありますので、大丈夫です。
デメリットはかなりお高い事でしょうか。

 

5.まとめ

それぞれの特徴はわかりましたか?
IHか、ガスか? それぞれの家族構成、生活スタイル、料理に対するスタンス、いろいろな要件によって選択が異なるのではないでしょうか?
ガスオーブンでパンを焼きたい!なんて人はガス一択でしょうし、中華鍋を振りたい人もガスでしょう。
とにかく清掃性が一番!な人はIHかも知れませんし、海外ブランドでキメたい人もIHでしょう。
迷っている方は気軽に相談してくださいね。
(書き手 辻香織)

■次回予告
第5回 キッチンの設備機器Ⅱ
”いまどきの食洗機”

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