2016.07.30
第2回 キッチンのタイプ(型)について 後編
第2回 キッチンのタイプ(型)について 後編
−一番使いやすいのはどれ?−
目次
1.はじめに
2.キッチンのタイプ(型)について
3.それぞれのタイプのメリット、デメリット
4.自分にあったタイプを選ぶには
1.はじめに
前回、キッチンの機能の並び方によるタイプ(型)についてお話しました。
後編ではキッチンの壁との接し方によって分けたタイプ(型)についてお話します。
2.キッチンのタイプ(型)について
3.それぞれのメリットとデメリット
それぞれ、メリットもあればデメリットもあります。それぞれの特徴を見比べて、自分にあったタイプ(型)を考えてみましょう。
■壁つけ型
キッチン本体全体が壁に面したタイプ。基本的に壁に向かって作業することになります。
オープンプランによく見られるタイプです。
- メリット
・壁に向かうため、比較的調理に集中しやすい。
・窓を設けることで、「外の景色を見ながら調理する」事ができる
・比較的省スペースで設置することができる。
・給排水やレンジフード等設備の処理の施工が容易でコストダウンにつながる。 - デメリット
・作業中は室内の様子を伺えづらい。
・室内からキッチンがまるみえになりがち。 - 向いているのはこんな人
・ミニマムなスタイルを目指す人
・景色の移り変わりを眺めたい人。
■アイランド型
四方、壁に接すること無く部屋に向かって設置するキッチン
必然的に対面プランとなります。
おしゃれ感も高く憧れのキッチンといったところでしょうか?
- メリット
・抜群の開放感と、家族との一体感
・コミュニケーションが取りやすい
・キッチンを囲んで大勢で作業をしやすい - デメリット
・設置に広い面積を必要とする
・四方を仕上げるためコスト高になりやすい
・ワークトライアングル(動線)が長くなりがち
・匂いや音、汚れが部屋中に拡散されやすい
・キッチンが部屋から丸見えとなり、常に清掃整頓をしないと生活感が出る - 向いてるのはこんな人
・パーティーが好きな人
・子どもやパートナー等、みんなで料理を楽しみたい人
・デザイン重視、オシャレ感重視の人
■ペニンシュラ型
ペニンシュラとは「半島」という意味でキッチンのサイドが壁に面していたり、一部が突き出たりするもの。対面プランに多く見られるタイプです。
- メリット
・部屋側に面しているためコミュニケーションが取りやすい
・アイランド型よりは匂い等の拡散が軽減される
・アイランド型よりはスペースを取らない - デメリット
・匂いや音、汚れが部屋中に拡散されやすい
・ダイニング側との動線が長くなりがち - 向いてるのはこんな人
・家族とコミュニケーションもとりたけど、汚れも気になる人
・でも設置スペースは大きくしたくない、あれもこれも欲張りな人
4.自分にあったタイプ(型)を選ぶには
第1回目でお話した「プラン」、前回と今回の「タイプ」、この組合せで様々なキッチンの形ができます。それぞれメリットもあればデメリットもあるし、家のプランによっては困難な形もあります。各々のタイプに「向いているのはこんな人」として一例をだしましたが、このように自分や家族の生活スタイル、調理スタイルを思いだし、私達建築士に教えてください。家の雰囲気、間取りともあわせて最適なプランをご提案させて頂きたいと思っています。(書き手 辻香織)